Eightpost — 作り切ったのに世に出せなかったゲームの話
2026-04-05

どんなゲーム?
Eightpost(8番投稿) は、SNS風のタイムラインに紛れこんだ「異変」を見つけるパズルゲームとして作ったアプリです。
写真がすり替わっている、いいねの数がおかしい、時刻の表示がバグっている——ぱっと見では気づかない20種類の違和感を、プレイヤーが探します。制限時間つきのモードや、心が少しずつ壊れていくストーリーモードも用意し、最後までしっかり作り切りました。
ところが、App Storeの審査で 「内容が薄い」と判断されてリジェクト(却下) され、そのままお蔵入りに。ここでは、何を作って、なぜダメだったのか、そこから何を学んだかを正直に振り返ります。
なぜ世に出せなかったのか
App Storeには「アプリは、十分な機能や遊びごたえを備えていること」というルールがあります。Eightpostは、このルールに引っかかりました。
理由はこうです。異変を20種類、モードを3つ、ストーリーを用意しても、プレイヤーがやることは結局「間違い探し」の一点だけ。審査する側から見ると「短時間で遊び尽くせる、よくあるゲーム」に見えてしまったのです。
これは「作りが下手」だったのではなく、企画の骨格そのもの への評価でした。こういう場合は、機能を足しても通らず、コンセプトから作り直す必要があります。
学んだこと
「機能の多さ」ではなく「遊びの深さ」が問われる
異変を20種類そろえても、やることが本質的に1種類なら足りないと判断される。数ではなく「ゲームとしての厚み」が評価されるのだと痛感しました。
似たゲームでも、上に乗せる体験で差がつく
間違い探し系でもリリースされている作品はたくさんあります。それらはストーリーや世界観、手ざわりのどこかで「もう一度遊びたい」を作っている。Eightpostは、そこが弱かったのが本当の敗因でした。
審査の却下は、企画へのダメ出しでもある
リリースを目指して走り切ると、自分のアイデアの弱さに気づきにくくなります。審査結果は厳しいけれど、「外から企画を客観的に見てもらえた」と思えば、次に生きる貴重な指摘です。
出せなかった作品も、書けば意味を持つ
リリースできなかったアプリは、なかったことにはなりません。こうして失敗を言葉にすれば、次に挑む人の参考になるし、自分の判断力も鋭くなります。
おわりに
Eightpostは製品としては失敗でしたが、次に進むための学びは十分すぎるほど得られました。AIで実装が速くなった今こそ、「これは遊びの厚みがあるか?」と作る前に自問するクセが、リリース成功の鍵になると感じています。
同じように審査で悩む個人開発者の方の参考になれば嬉しいです。